ここに収録した多くの論文を通覧してみると、そのいずれもが長期間にわたる現地での研究と生活に根ざし、それぞれの学問的立場から具体的な諸事象を分析しようとしていること、そしていまだ不十分ながらも東南アジアという独自な内在的世界像を構築することを、共通的な問題意識としてもちはじめていることがわかる.......(はしがきより) 渡部忠世(編)『東南アジア世界ーー地域像の検証』